赤外線カメラで透過して見える仕組み
夕日はなぜ赤い
赤外線カメラの改造で透過する仕組みを理解するために、
昼間と夕日の色を例に、光の波長とその性質を見ていきましょう。
一般の光は青い光や赤い光など、いくつもの光が組み合わさっており、
それぞれの光はそれぞれの波長を持っています。
この光を波長の成分で分解したものを「スペクトル」といいますが、
青い光は波長が短く、赤い光は波長が長くなっています。
空が青いのは、波長が短いほど「散乱」は強くなるため、
青い光が赤い光よりずっと強く散乱されるからなのです。
そこ効果で空全体が青く見えます。
夕方の空が赤くなるのは、太陽の光が横から(接線方向から)入ってくるからです。
通過する大気層の距離が長くなるので青い光は散乱されきってしまい地表にほとんど届きません。
逆に散乱されにくい赤やオレンジの色が強調されて人間の目に届くためです。
つまり、波長が長い光は透過しやすいという事が言えます。
そして赤外線は可視光を波長が長い方に外れた帯域の光になります。
天体や透過などの赤外線写真は、このうち近赤外線の帯域を使います。
赤外線が透過して見える仕組み
赤外線カメラの改造で透過して見えるのは、
より波長が長い赤外線の特性があるためです。
(1) 可視光の場合
②の反射光として、表面でほとんど反射してしまい、
④の透過光はほとんどないので、内部を見ることはできません。
(2) 赤外線の場合
透過光が多いので、最終的に⑨の透過光がカメラに届くことで、
内部を見ることができます。
赤外線カメラ改造の透過実験は下記記事を参照してください。
赤外線カメラ改造の準備については、下記のまとめ記事を参照してください。
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